いつもどおり卵を買いに行きました。市場は改装工事をして卵屋の前の入り口がなくなってしまったので、私はとても不便です。
市場のほとんどのお店が同じはかりを使っています。日本でよく使われているものとは違います。
天秤棒の片側にお皿がのっていて、もう片側に分銅をのせてはかります。分銅は理科の時間に使ったような、細かく重さが分かれているものではなくて、一斤、五斤、とおおまかです。どこのお店にも二三種類五六個しかありません。では細かく量るにはどうするかと言うと、天秤棒にそってスライドする玉をずらすのです。それでどうして量れるのかよく分かりませんが、とにかくそれで量れるのです。
お皿にのらないものや重いものは、大きなはかりで量ります。
大きなはかりは天秤棒の片側がお皿ではなく体重計のようになっています。日本の体重計の目盛りのあたりに柱がのびて、その柱が天秤棒の片側にくっついていると言えば分かっていただけるでしょうか?
分銅は同じものを使います。五六個の分銅ですべての重さをカバーしているのだから、優秀なはかりです。
卵を買いに行った時、他にお客さんがいたので私ははかりに勝手に分銅をのせて遊んでいました。
するとおばさんが
「あんた、乗ってみなさいよ。量ってあげるから。」
と大きなはかりを指さしました。私は遠慮なく大きなはかりの体重計のような部分に乗りました。
おばさんが一番大きい分銅をのせました。
「あれ?あんた100斤ないのね?」