色黒のたくましいお兄さんは私に背を向けて作業に没頭しています。
それにしてもこのお兄さんはどうやって電信柱に登ったのだろう?日本の電信柱は足をかけるところがついていますが、中国の電信柱は本当に「柱」です。ひっかかるところはどこにもありません。
よく見ると、お兄さんは金具のついた靴を履いています。
つま先の部分から電柱の円周に沿うような半円の金具がついています。その半円を電柱に合わせて体重を乗せると、金具が電柱に引っかかるのです。その金具を電信柱にひっかけて右足と左足を交互に上げていくと器用に上ったり下りたりできるのです。
簡単そうですが、筋肉を使いそうです。確かに、そのお兄さんは無駄な肉が何もないと言う体型です。かっこいー。
お兄さんのたくましい後姿をうっとりと眺めながらたま子は考えました。