私は恥ずかしがる余裕すらなく、抱っこされてタクシーに乗りました。一番背の高い学生が助手席に乗り、後部座席には先に学生が二人乗り、だんなさんが乗り、私がだんなさんのひざの上に窓のほうを向いて横向きに座りました。
再来月三十路なんですが、これはありですか?!と一人で心の中につっこんでいますが、周りの人は誰もつっこんでくれません。やはり「当然ですね!」と言う空気が流れています。つっこんでもらった方が楽なんですけど。恥ずかしいです。
タクシーの運ちゃんはゆかいな人のようでした。学生たちと冗談なんかを言って笑っています。渋滞で車が動かなくなると、自転車が走るための道に乗り込み、びゅんびゅん走ったりして、なかなかむちゃなこともします。
私は窓のほうを向いていたので、外の景色を見ていました。
すると突然、ドンと音がしたかと思うと私の体が前の座席に打ち付けられました。あちこちぶつけて痛い。何が起こったのか分かりません。
「何?何?」